12月9日に「シカぶえをつくろう!ならそう!」を開催いたしました。
このイベントは、おびひろ動物園・帯広百年記念館・帯広児童会館・帯広市図書館の
4館が連携しての事業の一環であり、帯広百年記念館との共催です。
当日は大変な雪でしたが、26名の方がご参加くださいました。
参加者は、小さなお子様からご年配の方まで、幅広い年齢層ではありましたが、
皆様楽しみながらご参加いただけたのではないかと思います。
内容は、まず帯広百年記念館の内田学芸員による講演会。
子供にもわかりやすく、アイヌとエゾシカの関わりをお話しいただきました。
アイヌの伝承を紹介する場面では、見たこともない動物の絵が出てきたので、
子供たちは興味津々の様子でした。
次に、いよいよシカ笛の製作です。
講師には、白老町の(財)アイヌ民族博物館の岡田学芸員をお招きしました。
今回は、かつてアイヌがシカ猟をするときに利用したシカ笛を再現します。
材料は、ホオノキやカスベの皮、シカの腱など、
見るのも触るのも初めてのものばかりです。
ホオノキが笛の本体になり、カスベの皮はリードの役目をします。
アイヌはシカの膀胱やネズミの革などもリードとして使っていたそうで、
形も大きさも様々だったとか。
今回は比較的手に入りやすく、扱いやすいカスベの皮を利用しましたが、
皆さんとてもいい音を鳴らすことができました。
作ったシカ笛はというと、もちろんエゾシカ舎で鳴らしてみます。
野生のシカほどの反応は期待できませんが、しっかりとこちらを向き、
シカ笛の音に反応している様子が観察できました。
その後、シカ猟の疑似体験をしていただきました。
シカ笛によって反応したシカを、どのように射っていたのか、
イメージしていただけたのではないでしょうか。
今回のイベントを通して、エゾシカやアイヌに少しでも
興味を持っていただけたら幸いです。
ご参加くださった皆様、どうもありがとうございました。